わたしは開運・厄除けの祈願寺に勤務する、祈祷専門のお坊さん(ただしサラリーマン)です。
その以前からも祈祷はやっていたので、もうかれこれ1000回以上は仏さまを拝んだと思います。
結論から言うと、運が悪くて祈願寺にいらっしゃるひとは、たいていじぶんの家のお墓参りを怠っていることという共通点があります。ということで、きちんとお墓参りをしましょう!
もちろん統計なんてとっていません。
「最近ついてない」「悪い霊にとりつかれた」「占い師から呪われているとか言われた」…などなどでお参りしてくる方に、お墓参りをしているかどうかを尋ねると、全然やってませんと答えが帰ってくることばかりです。
これはわたしの住んでいる関東だけの現象かな?と思いました。ところが…
今月の始めから、ココナラで祈祷の受付を開始したところ、ありがたいことに全国各地からご依頼を受けました。そこでわかったこと…やっぱり先祖供養は日本全国で大事だったってことです。
これまでの経験上、こんなことがわかっています。
- お墓参りをまったくやらない人は、目に見えない世界からのサポートがない。
- 目に見えないサポートがない人は、仏さまとのご縁もないので、仏さまと交渉する作法(=祈祷)があまり効かない。
- 目にみえないサポートがない人は、目に見えない世界に感謝と敬意を払っていない。その傲慢さが運を遠ざける
ということで、運を良くしたいあなたに、お墓参りの基本をご紹介。
[toc]
お墓参りの作法
基本をふまえて、いいお墓参りをしましょう。
お墓参りする時期
お参りは春彼岸(春分の日を中心に一週間)と秋彼岸(秋分の日を中心に一週間。2018年は9月20日〜26日)が良い、と昔からの習わしで言われます。そしてお盆(7月または8月、日にちは地域によって異なる)は里帰りということで、ご先祖さまたちをお家に送り・迎えするのにお墓参りをしますね。
でもお参りは、なんどでもいいんですよ!
大学合格、結婚や出産の報告。海外に渡航する前。またどうしようもなく悩んでいる時などにお参りすると、ご先祖様がヒントを与えてくれたりもします。
ひんぱんにお参りすることで、よりご先祖様に喜ばれます。じぶんの子孫が困っていたら、どうにかして助けてくれるはずですよ。
ただしお彼岸でもお盆でもないときにお参りする日にちは「五黄」の日を避けてください。
さらに「土用の日」は土を動かしてはいけないと言われていますので、お墓の雑草を取る作業などができません。「土用の日」も避けましょう。
お墓参りに行く時間帯
お墓参りするならば、朝一番が最良です。遅くとも午後一時まで。
たとえばあなたが既に亡くなっていて、お墓に祀られたとします。
あなたの子孫たちが、じぶんたちの観光や買い物を優先させて、昼過ぎや夕方にお墓に来たとしたらどう思いますか?イラっときますよね?
「ご先祖様の霊は生きているものとして扱え」
じぶんを産んでくれた方に敬意をあらわすなら、朝一番。なによりも最優先です。
ただし、お盆の場合は夕方にお迎え・お送りする習わしの場合もあるので、その限りではありません。
お墓参りに持っていくお供え物
お墓参りには仏花、ろうそく、お線香を用意します。これらはご先祖さまへの大事なお供え物。お墓のお掃除が終わってからお供えしてくださいね。
- お花はトゲのないものを選びましょう。お参り用のお花は「仏花(ぶっか)」として売られています。
- ろうそくには火を灯すので、ライターも忘れずに。風除けがついていると重宝します。
- お線香はろうそくの火を使うと楽に火がつきます。きちんと煙が出るものを選んでください。
本来は食べ物もお供えするのですが、カラスなどに荒らされるので、なるべく控えるかお供えしたらすぐに下げて持って帰ります。
お墓を洗う
暮石のあるお墓があるばあい、たっぷりお水をくんで、きれいなタワシでゴシゴシ洗いましょう。
暮石の汚れをしっかりとって、さらにお水をかけて綺麗にします。
小さな桶に水をくんで、ヒシャクで水をかけるだけでは意味がありません。
納骨堂のばあいは、棚をきれいに掃除します。
草葉の陰…はただの迷信
手には手相。家には家相とあるように、お墓にも墓相があります。
お墓は家の根、という言葉もあり、お墓の様子=家の運勢。ということは、子孫の金銭運や健康運にも直結しているんですね。
お墓の敷地に木が生えている、雑草が生い茂っている、などは非常に良くない墓相。とにかくお手入れをまめにしましょう。
墓相を学ぼう
墓相に関して、恥ずかしながら、わたしも最近までまったく勉強していませんでした(汗
というのも、わたしはお坊さんになる際に、ひとの死でたべていくのはなるべく避けようと誓ったからです。葬式、法事、お墓のことなどの「人死に」関係はあまり携わらないように。
しかし、ずいぶんまえに恩師からいただいた墓相の本を読み始めて、考え方がおおきく変わりました。
家には家相、手には手相。同じくお墓には墓相が有ります。
半田和久先生は墓相の大家。その書籍(入手難)を読んだら、もう目からウロコ。お坊さんとして知らなかったことばかりで、ほんと恥ずかしい!
そしてその師匠の松崎整道師の書籍をAmazonで購入、これから読みます!
運とお墓は繋がってます pic.twitter.com/48Ei6bhTMX
— こう@行者 (@rymanbozu) July 14, 2018
その本が半田和久師の「家運の吉凶と御墓の知識」。それを読んで買い求めたのが、半田師の師匠である松崎整道師の「家運とお墓 運の直る話」。
ただ、この2つの本は入手困難です。
松崎師の著書にある「大阪徳風会」は、現在「徳風会」として活動していらっしゃいます。
墓相について詳しく知りたい方は、そちらのサイトで吉相を得るお墓のこと、お参りの仕方や心がまえなどが勉強できます。興味がおありの方はぜひご覧ください。
そもそもお墓を持っていなかったら?
おうちの後継ぎではない場合は、上記の徳風会の墓相をよくご覧いただき、墓地を求めることが一番といえます。これはまた後日、記事にしますね。
まとめ

Photo by Joshua Earle on Unsplash
わたしたちは父親、母親が出会ってくれたおかげで、この世に生まれています。
その父親、母親それぞれにも、やっぱりご両親がいらっしゃって…
10代さかのぼれば1000人以上、30代さかのぼれば10億人のご先祖様がいらっしゃることになる。わたしたちは、むかしむかしに亡くなったご先祖さまたちの、さまざまな出会いの結果、この世に存在しているのです。
そこに感謝のきもちが沸き起こったら、「お墓参りなんて古くさい」とは口が裂けても言えませんね。
そして感謝されないご先祖様たちが、子孫が困っているときに手を貸すか…となると、こたえは見えてきます。