本日はわたしがいつも現場で使っているお清め・魔除けのお香についてお話しいたします。
むかしから「仏は香(こう)を食(しょく)す」といいます。
仏さまたちは良い香りを大変好まれるんですね。そんな場所には仏さまたちが集まります。運をさずけてくれる神さまたちも!
神仏がいらっしゃるので、良いお香のかおりがただよっている場所には魔物が入ってきません。
こまめにお掃除をして住まいを掃き清め、よいお香のけむりをただよわせておくと、邪気を払い、運気がアップするのです。
さて、よいお香(焼香)を焚くにしても、お経のなかで出てくるお香は現在は非常に高価で、なかなか手がだせません…。
お香のなかでも有名なのが伽羅(きゃら)。伽羅は現在1グラムうん万円!
場合によっては、うん十万円といったお値段です。
焼香ではなく、いろいろな成分を混ぜたお線香でも、びっくりする価格。
ということでわたしもお金持ちのお寺さんなどでしか利いたことがないです。
伽羅や沈香など本物のお香の香りは、ことばでは表現がむずかしいくらい濃厚で味わい深いもの。
まちがいなく仏様が喜んで来てくれるような、幸せな気分になれる良いものですが、あまりに高価で手が出ません!
ですのでこれからご紹介するのは価格がリーズナブルながら、現場での使用にじゅうぶんなお香とその使用方法をお伝えいたします。
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パロサントは魔を打ち払う
百楽香とも呼ばれるお香。原産は南米です。
幸運グッズとの触れ込みで販売されているのをよく見ますが、じっさいは浄化と魔除けだと思っています。置いておくだけでも良し、焚けばいっそうのききめがあります。香りは切ったばかりのすがすがしい木材に似ています。
効能
パロサントのすごいところは、わるいものにとりつかれている人間がわかりやすい反応を示すところです。
わるいものに憑りつかれている人は、このパロサントの煙を嗅ぐと、とにかく「臭い!」とか「煙たい!!」といって嫌がる傾向が強いので、わたしはふだん手軽な発見器として、また簡易の魔除けとして焚いて使っています。
先日、たいへん古い歴史をもつ大寺院の住職が、素行不良でクビになった記事が飛び交いましたね。
この罷免された老僧は、界隈では「魔物にとりつかれていた」ともっぱらのウワサでした。
女性職員へのパワハラ・セクハラの常習犯ということでクビになりましたが、ほかにも風呂に入らないのでいつも汚いなど、醜聞のオンパレード。
この方が本堂で法要をするときに、ある職員がイタズラで事前にパロサントを焚きしめておきました。
そうすると…。
この老僧はお堂に入った瞬間、「ぐわー臭い!」と悶絶し転がりまわったといわれています…
近年は大人気のため乱伐され、その結果として原産国が輸出規制をした、などの影響で値段が高くなっています。
わたしがたしか最初に買ったころは100グラム700円くらいだったとおもいますが…いまや15グラムで同じぐらいの値段。
使用方法
わたしは灰に火のついた香炭を入れて、その上に乗せて煙をだしています。
あるいは火をつけずにそのまま置いておくのも良いです。
ふつうのご家庭でしたら仏間、玄関などに。お線香もあります。

ホワイトセージ
こちらはもともとネイティブアメリカンが儀式に使っていたもの。その場を清める浄化作用があります。じつはわたしも最近知って使ってみて、その効き目の素晴らしさにハマっています。その気になれば自分で栽培もできるそうなので、手に入りやすさはダントツだと思います。
使用方法
こちらはライターなどで直接火をつけて、灰のうえにおいておくだけ。
火が消えたらお部屋の窓を開けて換気をしてください。
フランキンセンス(乳香)
魔除けの効能はさほどありません。でもとてもさわやかな柑橘系の香りがするので、むしろ気分転換に使えそう。仏教経典にも出てきますし、ほかの宗教でも古くから儀式で使っていたようです。
使用方法
パロサントと同様、火が付いた香炭の上に置きます。
わたしは乳香はパロサントと、下の龍脳とともに混ぜ合わせてカサ増しさせています。
リュウノウ(龍脳)
こちらも経典に出てきます。防虫剤としても有名。まさに長〜くタンスにしまってあった衣服の、あの鼻の奥を刺激する香り。そのためか、夏場は龍脳を焚いていると蚊がきません。
架空の生き物で「龍」っていますよね。仏教の守り神でもあります。
その龍の脳みそが、マニ宝珠(なんでもお願い事をかなえてくれる不思議な玉)だとか、舎利(お釈迦様の遺骨。えらいお坊さんが持つとどんどんふえる不思議なもの)だと言われています。この龍脳となにか関係がありそうです。

【番外】没薬(もつやく)
こちらは魔除けにあまり効果はありませんし、単体で焚いても微妙です。しかし上で紹介しているキッツイ香りを出すものと一緒に焚くと、香りがマイルドになるので使っています。

【番外】ファブリーズ
これはネットでたまたま知りましたw
日常づかいはこれで十分かもしれませんが、本格的にヤバいものははらうことができません。
ただし、わるいにおいのするところは神仏ではなく貧乏神だけが寄ってくるだけ。
ですから、わるいにおいをファブリーズで消してしまえば応急処置ができるわけですね。
厄除けという意味合いでは、毎日の掃除などに使うことで十分威力を発揮してくれるでしょう。

まとめ

Photo by Sharon McCutcheon on Unsplash
- パロサントを焚けば、魔物を打ち払う、あるいは探知機にも使えるので便利!ただし近年値段が高騰。香りはキツめ
- ホワイトセージは入手方法が楽、魔除けと開運に。香りはキツめ
- フランキンセンス(乳香)はさわやか柑橘系の香り。西洋でも東洋でも宗教儀式につかわれる。
- リュウノウ(龍脳)も香りがキツイ。龍と関係あるので開運も期待できる
- モツヤク(没薬)は上記のキツイ香りと混ぜて使えば、その刺激をやわらげる効果がある
- ファブリーズでお部屋の悪臭を消して応急処置!
悪いもの、邪気を打ち払ったら、つぎは開運をめざしましょう。
開運をめざすなら、基本はやはり毎日のお掃除。そのうえで、上に紹介させていただいたものを使ったり、あるいは窓を開けたり換気扇を使って空気の入れ替えをよくしておくといいです。大事なのは、お家のいや〜な香りをほったらかしにしないことです。
とはいえ最近はスメルハラスメントなんて言葉も出て来たように、柔軟剤や制汗剤などのニオイにすら過剰に反応する世の中になってきました。上に書いたお香は刺激が強い場合もありますので、使う場合は適度にしていただくと良いでしょう。
